キミノキモチ (yasu×hyde)


「好きって言うて」

突然yasuの口から発せられた言葉にhydeは怪訝そうな表情を浮かべた。

「な、なんで」
「せやって、hydeくん全然言うてくれへんねんもん〜」
「そんなん軽く言うことちゃうからやろ」

相変わらず最もらしく強気なこと言ってくるhyde。
でも少し色の変わり始めた頬に照れてる様子が手に取るように分かってしまう。

「ええやん、二人きりの時ぐらい!なあ言うて?」
「嫌やっ」
「ええやん、なぁ〜」
「嫌っ」

ふいっと顔を背けたhyde。
そんな少し照れた表情が可愛くて、沸き上がる苛めたい衝動。
顔と一緒に身体も背けて完全に無視の体制に入ったhydeに、わざと少しトーンを下げて呟く。

「・・・・hydeくんて、ほんまに俺のこと好き?」

返事は返ってこないけれど揺れた髪に相手の反応があったのが分かって、更に続ける。

「いっつも俺ばっかり好き好き言うてるし・・・」

未だに相手からは返事は返ってこない。

「ほんまは他に好きな人――」
「うるさいっ」
「えっ、うわっ!」

突然振り返ったhydeは持っていたクッションをyasuへと投げつけた。

「そんなん言うてへんし!そう思うなら勝手に思ってればええやろっ」

そう吐き捨てるように言って、くるりと踵を返しリビングを出て行ってしまった。
そんなhydeの後を追いかけるyasu。
hydeが入っていったのは仕事部屋。
追いかけたyasuの目の前で派手な音を立てて閉められたドア。

「仕事するから入って来んで!」
「は、hydeくんごめん、冗談やって!」
「冗談でもむかつく!yasuの阿呆!!」

開かないドアに縋るように謝るyasuの声になど、hydeはまったく聞く耳も持たない。
”お互いの仕事の邪魔をしない”というのが約束だったから、仕事を持ち出されると無理強いもできない。

yasuはしょんぼりと頭を項垂れてリビングへと戻った。


*


一人の時間を持て余していつの間にか寝てしまったyasu。
気がついたのは夜中もだいぶ回ってから。
水分欲しさに立ち上がると、肩からはらりと毛布が落ちた。

「・・・hydeくん?」

落ちた毛布を手に取って、かけてくれたであろう人の名前を呼んだ。

 ああそうや、喧嘩してたんやっけ。

数時間前に繰り広げた他愛も無い喧嘩を思い起こす。
ちょっとふざけすぎた自分に非があるから、ちゃんと謝らないといけない。
それと、御礼も。

手にした毛布を軽く畳んで、hydeの居るであろう仕事部屋へと向かった。
鍵は掛かっていなくて、扉は軽く開いた。
ついたままの照明の下で、テーブルに突っ伏したまま眠るhyde。

「毛布、自分かけたらええのに・・・」

相手の優しさを目の前にして、昼間の意地悪に心が痛む。

「言うてくれんでも、分かっとるんにな」

自分に言い聞かせるように呟いて情けなく溜息をついた。

「ボーカルなんやから・・・こんな処で寝て風邪ひいたらどないするん?」

自分のことは棚にあげて、サラサラと音が聞こえてきそうな程滑らかな髪を梳きながら小さく笑う。

「hydeくん、起きて?」

肩を揺すって覚醒を促す。

「んー・・・」
「ベッド行――」

「・・yasuー、」

喧嘩したことも忘れているのか、寝呆けているのか、
とろんとした眼差しでyasuを見たhydeは縋るように腕を回し抱きついた。

「好きやで・・ちゃんと・・大、好きぃ」

胸に顔を押しつけるように埋めて温もりを感じるようにきゅうっと抱きつく。
その存在を確認すると、安心したようにまた小さく寝息を立てて眠りだした。

「・・・・・」

一連のhydeの行動に言葉を忘れて固まるyasu。

 かっ、かわいいっ。

天然で誘い上手な相手の誘惑に、何度も理性を流されそうになりながらもベッドへと送り届け、
ベッドの淵へと腰を下ろす。
温もりを求めるように伸ばされる腕に、自分の手を包むように添えた。

ついつい意地悪をしてしまったのは照れる仕草が可愛らしかったから。
本当は言葉で言ってくれなくても、ちゃんと伝わってるから。

「ごめんね」

そっと囁いて額へとキスを落とす。
言葉にしなくても伝わる気持ちが凄く嬉しいから。
恥ずかしがり屋な君の変わりに、何度も何度も言ってあげる。

 「大好き」





 end.




◆COMMENT◆

TAKARAさん、お誕生日おめでとうございます!

TAKARAさんとの出逢いは一生モノです。
数少ないヤスハイフリークの方とお逢いできたのも凄く嬉しいし、
その上めちゃくちゃお優しい素敵な方で・・・(感涙)
もう本当サイトやってきて良かったーと心底思えるぐらい、
TAKARAさんとの出逢いは私にとって凄く大切な出逢いです。
そんな仲良くして下さってる御礼も込めつつ、TAKARAさんの誕生日のお祝いとして・・・
勝手ながらヤスハイ小説捧げさせていただきます。

TAKARAさんの誕生日を祝いたいという一心で、突発書き始めたので内容薄くてごめんなさい。
それでもTAKARAさんへの愛情は、たーっぷり込めておきましたので、よろしかったら貰ってやって下さい。

色々とご迷惑かけてしまうことも有るかと思いますが、
またこれからも仲良くして頂けたら嬉しいです。(^^*

ではでは、だいーぶ遅れてしまいましたが・・・

TAKARAさん HAPPY BIRTHDAY !
出逢ってくれて本当に有り難うございます。
TAKARAさんにとって素敵な年になりますように(^^*(祈)



2005.08.08
Heavenly Feathers 管理人


◆簡易メールフォーム◆
ご意見、ご要望・ご感想等ありましたらどうぞ(^^




不都合が御座いましたら、お手数ですが下記アドレスまで。(コピー&ペースト)
feel_heavenly_white_feathers@hotmail.com


<<戻る。