to you... (yasu×hyde)


最愛の人の誕生日、当日。
俺の目線の先にはメンバーやら面々に囲まれているhydeさん。


連絡が入ったのは数時間前。

二人きりで祝う予定だったバースデイ。
断然俺はかなり気合を入れて挑むつもりだった。

ところが急に、hydeさん側のスタッフ達がお祝いも兼ねて小さな打ち上げのようなものを催してくれたということで、俺はそれに御呼ばれする形になった。
だから当然、hydeさんと二人きりでバースディを祝うということはできなくなってしまって・・・。
久しぶりの二人きりで逢える日でもあったから意気込んでいた俺は、凄く落ち込んでいた。


 「yasu君・・・ごめんて、な?」

一人端のほうでむくれる俺に気づいて、hydeさんが声をかけてくれた。
申し訳無さそうな顔で誤られて、内心ちくりとしたけれど・・・。
やっぱりこの日を俺は凄く楽しみにしていた訳で・・・やっぱりどうしても立ち直れない。

 「別に良いんですー・・・」

そのまま目を合わせないように、テーブルの上に突っ伏して顔をうずめた。
そんな俺の行動に、hydeさんは小さくため息をついて隣に座った。
かと思うと

 「ちょお、このまましとって。口利いたらアカンで。」

周りに聞こえないように小さく囁いた。
そして傍に居たメンバーを捕まえて、

 「なぁ、yasu君寝ちゃったみたいやから向こうつれてってくるな。」

行き成りで驚いたけど、その言葉の真意を読み取って。
そのまま眠ったふりを決め込んだ。
けれど、

 「いや、hydeじゃ運べへんやろ?」

そう突っ込まれて、その声の主は俺の体を抱えあげた。

 (えっ・・・・うわっ!!)

危うく声を漏らしそうになったのをなんとか堪えて、話の行く末を見守る。

 「えっ、いや、俺やるって・・・・」
 「お前主役なんやし、こっちに居らな!」

予想外の折り返しに弁解を試みるhydeさんの抵抗も、空しく。
俺はそのまま別室へと運びこまれた。




先ほどまでの空気とは違う、すこし冷やりとする部屋。
一人薄暗い部屋の中に残されて、色々と考えた。

多分hydeさんはそのまま俺とこっちに来てくれようとしてたんだろうな・・・。
そんな風に思うとhydeさんの優しさが凄く嬉しくて、
その反面、思いっきりひねくれてた自分がだんだん情けなくなってくる。
2人きりではなかったけれど、何も一緒に居れへん訳ちゃうし。

それに俺、まだ・・・・

想いたって部屋を出ようと、ドアを開けたら


 「うわっ!!」


飛び出そうとした所、ぽすんとぶつかった。

 「えっ・・・hydeさん?」

hydeさんは、驚く俺の体を部屋の中へと押し戻した。
仕方なく俺はソファへと腰を下ろしす。
目の前に立ったhydeさんは、俺のほうを見て

 「まだ、怒っとる?」

恐縮しきった顔でそう小さく聞いてきた。

 「確かに俺が悪かったし・・・だから・・・・・・っ」

全部言い終わらないうちに、腰に腕を回せて引き寄せた。
言われなくて分かる。
優しい君のことだから、好意で言われたら断れないことぐらい知ってる。
それでも抵抗してみせていたのは、やっぱり自分を一番に見てくれないのが悔しかったから。
けど・・・それは間違いで。
君はこうして胸を痛めてくれて、そんなにも悲しそうな顔をするから。

だから・・・。

 「もう怒ってません・・・・ごめんなさい。」

本当は彼の生まれたことを祝わなければいけないのに。
なんで、こんなに悲しませてしまったんだろう。

項垂れたままの髪をそっと撫でられて、目線をあげた。
どちらともなく、お互いに引き寄せられるように口付けをして。
唇が離れると凄く名残惜しくて、俺のシャツを掴んでいた手を引いた。

 「わっ・・・・」

重力のまま、ぽすんと俺の腕の中に納まった体を力いっぱい抱きしめた。
愛おしい存在を確かめるように。
それに応えるようにきゅうっとシャツを握ったhydeさんは、

 「まだ・・・言われてへんで?」

しばらく肩に顔を埋めていた顔を上げて、ぽつりと小さく言った。

 「今日、誰よりも一番yasu君から聞きたい言葉なんに・・・・」

その瞳があまりにも切なくて。
また強く抱きしめて、口付けた。

 「Happy・・・birthday、hydeさん」

そうしたら、泣きそうだった瞳が揺らいでいつもの笑顔を見せてくれたから。
もっともっと、強く抱きしめた。



この世界で、誰よりも一番大切な人。
今日はそんな君が生を受けた大事な日だから。
生まれてきてくれてありがとう、と感謝を込めて


Happy birthday...



 end.




◆COMMENT◆

うわぁ・・・どうしよう。
なんだかもう既にいっぱいいっぱいです。
たった3日なのに「やめときゃ良かった」なんてむちゃくちゃ後悔し始め(痛
なんかもう、yasu君ごめんなさい(汗
yasu君バースで小説書いていたので、なかなかネタが浮かばず。
こんなことになってしまった(- -;後々ちゃんと書き直してあげたい気分です。
残すはテツハイです!どうなることやら・・・
とりあえず、あと1日!頑張ります。


2005.01.28
Heavenly Feathers 管理人


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