◆「the sun where it was hungry」 TAKARA様より頂きました◆


「二人の居場所〜俺たちの始まりの日〜」


Yasuが俺の隣に引っ越してくるまで、後1週間。
先週の土曜日には、てっちゃんについてきて貰って、約束の『ベッド』を買いに行った。

「hyde、もうこれでええやん。何時間悩んでんねん。」
「だってぇ〜、ベッドは大事やで。寝にくいと仕事の疲れとれへんし、それに・・・。」
「Hするんなら、ええベッドの方がいいってか?」
「て、てっちゃん。」

何時間も輸入家具のお店で悩んでいる俺にてっちゃんは、呆れながら意地悪を言った。
だってぇ〜、折角大好きな人にプレゼントするんやもん、悩むの当然やんかぁ。
悩んだ結果、俺は自分のベッドとよく似たキングサイズのシンプルなベッドを買った。
配達はyasuの引っ越しの日。
喜んでくれると嬉しいんやけどな。

「hydeなんかご機嫌やん。」
「そうかなぁ?」

kenちゃんにそう言われて、俺はメーク用の鏡を見ると心なしか顔がにやけているのに気付く。
「何かいいことあったんか?」
「yasuが俺の仕事部屋の隣に引っ越してくるんや。」
「・・・なるほど。」

kenちゃんは納得したように、そして呆れたような顔をした。

「hydeはほんまにyasuのこと好きなんやなぁ、浮気された時はどうなるんやろうって思った位荒れてたんになぁ。」

「う、うるさい。イヤな事思い出さすなや。」

忘れようって決めたんやから。
もう思い出したくなくて、yasuに我が儘言って引っ越しまでさせるんやから。

「で、隣に引っ越しさせて、監視でもする気なんか?」
「監視ってイヤな言い方やなぁ。側におりたいって思っただけやもん。」
「まあ、あんま我が儘言ってやるなよ。嫌われるで。」

kenちゃんは大きな溜息を付きながら、メイク室を出て行った。
俺って、やっぱり我が儘なんやろうか?
無理させてるんかなぁ・・・。
Yasuはいつも優しいから、俺全然そんな事考えた事なかったな。

〜引っ越し当日〜

「おはようhydeくん。」
「おはよう、もう引っ越しの荷物入れてるん?」

「うん、引っ越し屋さんに全部任せてるから、やることないねん。しばらくhydeくんの部屋いたらあかん?」

「かまわへんで。あがって。」

リビングにyasuをとおす。

「yasu忙しいのに引っ越しせえなんて言うてごめんな。」

俺はyasuに飲み物を出しながら、ちょっと戸惑いながら言うと、yasuはすっごく可愛い笑顔を俺に向けて

「俺、hydeくんとプチ同棲出来るみたいで、今日が待ち遠しかったんすよ。」って言ってくれた。

その笑顔とその言葉にドキドキが止まらない。

一度は別れようって思った愛しい後輩、それでも許してしまったのは、yasuの隣が俺の居場所やと思ったから。

「yasu、好き。」

俺はyasuの座っているソファの横に座って、彼に体を預けるように寄りかかった。
そんな俺をyasuは優しく肩に腕を回して引き寄せてくれる。

「俺も大好きっす。ほんま幸せ。」

「ほんま?ほんまにそう思ってくれてる?俺の事嫌いになったりせえへん?」

俺はyasuにしがみつきながら、思わず本音を言ってしまった。
Kenちゃんの言葉がずっと気になってた。

『あんま我が儘言ってやるなよ。嫌われるで。』

そんな事ないって思いながらも、どっか引っ掛かる言葉やった。

嫌われたくない。

「嫌いになるわけないやないっすか。どないしたん?急に。嫌いになるような事してへんやん。」
yasuは不安そうに見上げる俺をギュッて抱きしめてくれた。

「だって、俺・・・自分の我が儘でお前に引っ越しまでさせてもうたし・・・。」

「今回の事は、全部俺が悪いんやで、俺hydeくんと付き合えるんなら引っ越し位何回でもする。我が儘なんかやないから、そんな不安そうな顔せんで。」

yasuは俺を抱きしめる腕に力を込め、そして俺のおでこに優しいキスをくれた。
もう、もう、もう大好き。
Yasuが好きで好きで好きで・・・どうにかなってしまいそうや。

「そうや!」

突然yasuは俺を放し、ジーンズのポケットをあさって、何かを探していた。

「あったぁ、これhydeくんに渡そう思って。」

そう言ってyasuが取り出したのは、銀色に光る鍵だった。
これって・・・。

「yasu・・・。ええの?」
「前のマンションの時も渡してたやろ?それにここの鍵貰ってるし。」
「あ、ありがとう。」
「何や今日のhydeくんは、えらい可愛いなぁ・・・いつも可愛いんやけど、特別可愛い見える。」
yasuは言って、また俺を抱きしめてくれた。
可愛いのはyasuやもん。

可愛いぃて、格好良くて、優しくて、男らしいて、どんどんいい男になっていくyasuをどんどん好きになる。
Yasuの隣は俺のもんや、もう絶対誰にも渡さんもん。

「俺だけ見てて・・・。」

「hydeくんしか見えへんで。可愛い思うんも、格好いい思うんも、キスしたい思うんも、Hしたい思うんも、hydeくんだけやから。もう放れんといて下さい。」

愛おしそうに、優しく俺の頭を撫でてくれるyasuの暖かさが何より好き。

幸せがずっと続けばいい・・・。

ずっとyasuが隣にいてくれるだけで、俺は幸せでいられる。
しばらくすると、引っ越しの荷物は全て運びこまれ、新しいyasuの部屋が出来上がった。
後は例のものが来たら完璧や。

「いい部屋っすよねぇ〜、広いしhydeくんの部屋と間取りが同じやから、hydeくんといっつも一緒やって思えて、メッチャ嬉しい。」

引っ越しやさんに全部やってもらったから、片づけさえすることないyasuは満足そうに部屋をチェックしてる。

「もうそろそろやな。」
「?」
「ベッド、俺が厳選の上、厳選を重ねて選んだんやで。」

「ほんまに良かったんすか?」

yasuは申し訳なさそうに俺を見る。

変なヤツ、ギターはyouちゃんの奪って、キーボードやってkiyoちゃんから貰ったりしてる癖に、遠慮なんて似合わんで。

「半分は自分のために選んだんやもん。」

俺の言葉にyasuの顔が赤くなっていく。

いっつもイヤや言うてもやめん位、Hな事してるくせに・・・。お、俺まで恥ずかしいなるやんか。

「じゃあ、今日はhydeくんの選んでくれたベッドで楽しみましょうね。」

さっきまで赤くなってたくせに、なんちゅう事をサラッと言ってくれんねん。

「あ、アホぉ。」

俺が顔を真っ赤にしていると、インターホンが鳴り響いて、荷物が来た事を伝えた。
ベッドを業者さんが運びこみ、寝室となる部屋に設置してくれるのをyasuと二人でジッと見つめる。
Yasu気に入ってくれるかなぁって心配で、チラッとyasuを見ると、何や驚いた顔のままで固まってる。
・・・気 に入らんかったんやろうか?

「や、yasu?」
「え、あ、あぁ・・えらいでかいベッドっすね。」
「キングサイズやもん。あかんかった?」
「そ、そんな事ないっす。嬉しい。」
「良かった〜、気に入らんって言われたらどないしよう思うて心配やったんや。」

ホッとした顔をする俺にyasuはすっごい笑顔を浮かべ、そっと耳元で業者の人に聞こえないように囁いた。

「夜が楽しみっす。」

こ、こいつはぁ〜、どこまでスケベやねん(もうHとかって可愛いレベルちゃうで!)。
あかん、顔熱うなってきた。
そんな俺達を不思議そうな目で業者さんが見て、作業が終わった事を伝え帰っていった。
絶対変に思われてる〜><
真っ赤になったままの俺を無視して、yasuはベッドと一緒に運ばれてきたシーツや掛け布団をベッドにセットし終わると、おもむろに俺の腕を引っ張ってベッドに押し倒した。

「な、何すんねん。」
「寝心地の確認っす。」

俺の上にのし掛かりながらyasuは悪戯っ子のように微笑む。
ったく(溜息)

「ばーか!寝心地は自分で確認せえ!」

俺はyasuを押しのけ、ベッドから飛び降り、べーって舌を出してリビングに逃げた。
ふふ、何かすごい幸せや。
まるで新婚さんみたいなじゃれ合いに心が暖かくなっていく。
今日からここが二人の新しい居場所なんやなぁ〜って思うと嬉しくて堪らない気持ちになる。

あの時、yasuと別れる事思い留まってよかったって本気で思う。
悔しくって、悲しくって、辛かったけど、それ以上にyasuが大好きやったから。

でも、もう大丈夫。
Yasuはずっと俺の隣で、俺を愛してくれるって今ならそう思える。

「yasu〜、俺お腹空いた〜、何か食べ行こう〜♪」

「は〜い。」

俺たちの新しい生活の始まりやね。



 Fin.




◆COMMENT◆

TAKARAさんから頂きましたヤスハイ小説です!
以前キリリクとして頂いた「二人の居場所」の続きになっております。

ついにyasuくんが引っ越してきましたね。
一生懸命にベッドを選ぶhyさんが可愛らしいv
そして寝心地の確認と称して押し倒すyasuさんの手の早さに乾杯(笑
やっぱりyasuくんはhydeさん第一でないと!
幸せそうな二人を見てるとやっぱり顔が緩んでしまいますねーv
hyちゃんの選んだキングサイズのベッドで、目眩く熱い夜が繰り広げられるんですね。
是非こっそり覗いてみたい。そんなプチ同棲生活の始まりですな。

ああ、やっぱり良いなぁプチ同棲!
TAKARAさん、本当にこんな素敵な萌えを有り難うございました!

そしてヤスハイ二人が繰り広げるプチ同棲生活は、TAKARAさんのサイトでまだまだ見ることができます。
是非TAKARAさんのサイトでヤスハイ・プチ同棲生活に萌えて下さいね。



2005.06.12



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