Curse6 (yasu×hyde)
「なんだ、今度はどうした ?」
また突然深夜に現れたhydeに、kazはたいして驚いた風もなく聞いた。
その横をすり抜けるように通ってhydeはリビングへと勝手に足を進める。
「お礼しようと思って。」
リビングへとたどり着くと、kazのほうへとくるりと向きを変えさらりと告げる。
「晴れてyasuとは以前の仲に戻れたし。」
そんなhydeの言葉にkazが少し疑問ありそうな表情で見つめてくるから、hydeは続けて小さく笑った。
「彼女、できたって」
「は?」
「”彼女できたから、この間のことは忘れてください”って。そりゃそうやな、ノンケの奴が男の俺を好きなんておかしい話やもんな。」
大して気にする風もなく笑いながら話すhydeにkazは少しだけ怪訝そうな表情を浮かべた。
そんなkazのほうへと向き直ったhydeは、
「あいつだって馬鹿じゃない。おかしいってことぐらいきっと気づいてた。」
誘うような目線を投げかけて、ソファーへと座るkazの唇を奪う。
回された腕がきつく抱きしめてきて、口付けはどんどん深いものへと変わる。
そのまま倒れこむようにソファーへと身を沈めた。
「全部清算したから・・・だから・・・」
挑発的な目線でkazを見上げてそんなおねだり。
唇が身体をすべり愛撫が始まる。
そんな熱を感じながら、どこか遠くでいつかの夜を思い出していた。
忘れるためか溺れるためか・・・そっと瞳を閉じた。
そう、これでいい・・・。
このまま熱に溺れて何もかも忘れればいい。
呪いみたいにまとわりついたこの感情もすべて溺れてしまえばいい。
それなのに、ねえ、・・・どうして消えてくれない。
ずっと纏わりついて消えない感触。
*
hydeさんと会わなくなってどれぐらいだろう・・・そう考えてみてまだ数日ほどしか経っていない事に気づく。
たった数日でも日常は色を失ったように見えて、何も魅力を感じない。
かろうじて仕事をこなす・・・そんな日々。
hydeさんを思えばいつでも心から言葉が溢れてきたのに・・・今では苦しい自分の心情ばかりがあふれ出て、納得いくものが作れるわけがなかった。
「はあ・・・・・」
相変わらず煮詰り続きの作詞作業に、今日何度目かしれない盛大なため息をつき机へと突っ伏した。
あいたい、逢いたい、・・・・あいたい・・・・。
逢わないと決めたのに、いつまでもいつまでも心は求め続けていた。
「逢いたいよ・・・hydeさん・・・・」
泣き言のようにか弱い声で小さく漏らした時、慌ててka-yuが入っていた。
「や、yasu!お客さん!!」
「・・・は?俺に??」
呆けた顔で聞く俺に、何を慌てているのかka-yuはせかすように”ええから早く!”と腕を引き、立たせた。
ka-yuの態度を不思議に思いながらロビーへと向かうと、一人の男の影。
その人物を捕らえた時、ka-yuの態度に納得がいった。
待っていたのは今逢いたくない人の一人、kazだった。
「どうも」
ロビーへと足を踏み入れ見据えたまま小さく挨拶すると、座れとばかりにkazは隣の椅子を引いた。
憮然とした表情でyasuはその椅子を引きどかりと腰を下ろす。
「・・・そんな顔するなよ。」
不機嫌そうな表情は隠されることもなく、警戒し睨むように寄せられたyasuの目線にkazは苦笑いを浮かべる。
「どんな顔しろって言うんすか。せやったら俺の前に現れんで欲しいわ。」
元々、kazさんとhydeさんは先に付き合っていた訳だし、kazさんに怒るのも筋違いだと分かっていた。
それでもやっぱり恋敵というか・・・まだ大好きな相手の恋人を快く迎えるほど出来た男じゃない。
ふいっと顔を逸らしで不機嫌そうな表情のまま、yasuは手元のグラス睨むように見つめる。
「他のヤツと寝たなんてカミングアウトされた俺の気も察してよ」
「は?」
「・・・・やっぱり何も気づいてないんだな」
「な、何がっすか。・・・その話、hydeさんが言うたんすか?」
「そ、」
手中で煙草を弄ばせて、kazはさらりと返事を返す。
「携帯、見せて」
「はあ?」
「いいから」
「ちょっ・・・な、何するんすか!!」
手元に置いてあった携帯を勝手に拝借し、取り戻そうとするyasuの手を邪険に払いながらメールや着信をチェックする。
「彼女できた気配は・・・まったく無しだな。」
「・・・っ!!!?」
一通りチェックをし終わり携帯を閉じ、唖然としているyasuに携帯を無造作に返すkaz。
「彼女できたなんて嘘だろ。まあ、そんなことだろうと思ってたけど。」
「それも、hydeさんから聞いたんですか・・・?」
「まあね。」
まるで分かっていた、とでもいうかのように呆れた物言いでkazはさらりと言った。
見透かされた事実に隣で言葉を失うyasuは、うな垂れるように俯いた。
やがてぽつりぽつりと言葉を零す。
「・・・せやって、俺が本気になったらきっとhydeさんが困るんやろ。
せやったら本当は冗談でしたで終わらせたほうがお互いの為なんやろ。
女できた言えばhydeくんだって気兼ねなく終わりにできる思うたから・・・。」
「そう」
気にしてるなんて思ってもいないけれど、嘘を吐いてしまった事への少しだけの罪悪感。
それを懺悔するように、言い訳みたいに言葉を続けた。
特に肯定するでもなく否定するでもなく隣に座り話を聞くkazの気が知れなくて、いい加減痺れを切らしたyasuはkazへと向き直り見据える。
「・・・・なんで、こんなことするんすか?」
kazにとってyasuは恋敵とでも言うべき相手のはず。
hydeはkazを選んだわけだから、このまま何事も無く過ごしていけばいいはずなのに・・・。
「みんな素直じゃないからさ。」
「は?」
「これ以上は教えてやらないよ。一応お前は俺の恋敵だからな。」
意味深な科白だけ残してkazは席を立つ。
それを追いかけるように、yasuも慌てて立ち上がった。
「ちょっ・・・待ってください!」
「あいつはお前と先輩と後輩の仲に戻りたいって言ってたけど、本当は違うみたいだしな。」
「え・・・?」
追いかけようと席を立ち上がったもののkazの言葉に思わずyasuは足を止めた。
そんなyasuを振り返らずに、kazはひらひらと手だけを振ってロビーから出て行った
「どういう、意味やねん・・・」
残されたyasuは、kazの零した言葉の意を読み取れずに小さく呟くしかなかった。
Comming soon,,,
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何ヶ月ぶり・・・; orz
5話目で話途切れたんじゃねえかってぐらい展開繋ぐの下手っぴでごめんなさい。
展開早くてすみませorz
5話から6話に入るまでに色々考えてた気もするんですが、かっとばしましたorz
とりあえず早い所完結させたろうZE的な勢いですが。
まだ一緒になれません(笑)
kazとかもう記憶の端のほうd(ry 笑
楽しくもない展開で焦らしてごめんなさい。
ただ続きが書けてないだけなんです゚∀゚)・∵. ガハッ!! ←駄目すぎじゃねぇか。
とにかく私には長編は向かないことが分かりました゚∀゚)・∵. ガハッ!!
読んで下さったネ申な皆様、ありがとうございます。
もう少しですのでお付き合いください・゜・(ノД`)・゜・。
頑張れ、やちゅりん!!! ←
2007.04.01
Heavenly Feathers 管理人