君の隣を歩くこと。
其れは、至上の幸福なのかもしれない。
君が居て、君が喋って、君が笑って。
そんな君を、ずっと見ていたい。
誰よりも、一番近くで。
君の笑顔を世界で一番近くで見ていられるように。
綺麗、可愛い、華やか。
hydeの笑顔を見て思う事。
目が大きく整った顔立ちをしているから、どんな表情でもそうだけど。
やっぱり笑顔が一番良いと思う。
hydeが笑うと、綺麗で見惚れてしまうし、可愛くて抱き締めたくなるし、場が華やぐ。
そんなhydeに一番近い位置に居るのは自分だと自負している。
もう十年以上、一緒に居るし――恋人だし。
告白してから何年が経つのだろう。
あの俺の思いを受け入れてくれた時の笑顔は忘れられない。
あんなにも綺麗に笑う人は他に居ないと思ったくらいだ。
「てっちゃん?」
「え、あ、何?」
突然呼びかけられて、思考の海からふっと浮上する。
hydeは俺の横に座り顔を覗きこんでいた。
ああ、やっぱり綺麗。
「何、hyde?」
気を取りなおして訊いてみる。
すると、hydeは言い辛いことなのか、ようやくと話し出した。
「てっちゃんがな」
「うん」
「すっごい嬉しそうな顔でテレビ見てたから、俺……」
ん、テレビ?
俺はテレビを見てたつもりではないんだけど、確かに俺の座るソファの正面にはテレビがある。
俺はhydeのことを考えていてテレビは見ていなかった(目線の方向はテレビに向いていたけど)
見てたのは、俺の横に座るhyde。
確か、俺のソロシングルのPVを見てたと思ったんだけど……。
「ひょっとして、てっちゃんのバックの水着のお姉ちゃんたち見て喜んでたんかなぁって思って……」
何!?
よくよく見てみれば、今流れてるのは"wonderful
world"のPV。
hydeに向き直ると、泣きそうな顔をしていた。
ヤバい、誤解された!
「hyde、違う!其れは誤解やから!」
「誤解?」
「俺はテレビの方向いてたけど、考え事してて見てへんかったから」
「本当に?」
「本当やって」
「じゃあ、何考えてたん?」
「hydeの事」
「え?」
予想外の科白だったのだろう。
hydeは自分の名前を出されて、きょとんとしている。
「hydeのこと考えてた」
「俺?」
「そう。ああ、hydeってホンマ綺麗で可愛えなぁって」
「え……てっちゃん?」
「はい、何でしょう」
「俺の事、考えてくれてたん?」
「そうやで。俺の頭の中、hydeで一杯」
そう言うと、hydeはふんわりと微笑んだ。
其の笑顔が凄く綺麗で、俺はたまらず抱きしめた。
「良かったぁ……」
本当に安堵したように言うから、其れほど不安だったのかと申し訳無かった。
今度からは、もう少し周りに注意して思考しよう。
「でも嬉しい」
「え?」
hydeの言葉の意味が分からなかったので、少し体を離して向き合う。
「だって、てっちゃん、俺の事考えてくれてたんやろ?」
「ああ」
「その時の顔、すっごい嬉しそうやったけど、優しい感じだったから」
ああ、其れは俺も自覚してる。
hydeの事、想ってる時は自分でも柔らかい表情してるって分かってたから。
只、時々不埒なこと考えて、kenちゃんあたりに「其の締まりの無い顔どうにかせぇ」って言われたりもするけど。
先刻も言ったけど、俺の頭の中、本当にhydeで一杯だから。
「てっちゃんの優しいところ、大好き」
そう言って距離を縮め、触れるだけのキスをした。
唇を離すと、また見詰め合い、そして微笑み合った。
「俺はhydeの全部が好きやけど、笑った顔は特に好きやで」
「俺も、てっちゃんの笑顔好き」
可愛いhyde。
こんなに大切に想える人に出会えるなんて、自分は物凄く幸せだと思う。
だから、一生守りたい。
此の幸せを、大切なhydeを。
何時までも笑っていられる様に。
何時までも笑っていてくれる様に。
そして其の笑顔を一番近くで見ていたい。
君の笑顔を世界で一番近くで見ていられるように。
其の為になら、俺は何だってしてみせる。
――だから、どうか何時までも俺の傍で笑っていて下さい――。
end.
◆COMMENT◆
『Identity』の文月綾 様から寒中見舞いとして頂きました。
年始早々文月様から素敵な小説と絵が頂けてもうほくほくでした(^^*
文月さん、本当にありがとうございます
甘々な雰囲気のテツハイ二人が幸せそうでほんわかします。
hydeさんを大好きなてっちゃんと、てっちゃん大好きなhyさん。
やっぱりテツハイは甘いなぁー・・・今年も年中甘々なところを見せて頂きたいですなv
そして今年も文月さん宅のテツハイ二人に大期待です(^^*
素敵なテツハイ有難うございましたvv
2005.02.11
Heavenly Feathers 管理人
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