「tetsu君とhyde君てさ、何か良いよね」
リハーサルの合間、yukihiroは思い立ったように言った。
場所は控え室。突然話を振られたhydeは、この場に相手と自分しか居ないことに気づき、暇つぶしにと見ていた雑誌から目線をあげた。
「何が?」
振られた言葉の意を取り損ねて聞き返せば、yukihiroは小さく笑って言った。
「二人の関係。何か良いなって思って、深い意味は無いんだけど」
その答えに少々納得が行かないらしく、hydeは一瞬怪訝そうな表情をした後、
ふぅんと言葉を残してまた雑誌に視線を戻した。
「ね、気づいてる?tetsu君てさぁライヴ中、hyde君のことよく見てるの。」
「・・・歌詞よう間違うから見張ってんとちゃう?」
「hyde君も、tetsu君のこと気にかけてるよね」
「いやいや、俺はてっちゃんのプレイ見張るほど、そんな余裕無いし。」
そんな色気の無い返事を返してくるhydeに、”そういうことじゃなくて”と、少し苦笑いを返して。
質問を変えようと、言葉を発しようとした時、
「hydeー、ユキー、始めるでー」
控え室のドアが開き、tetsuが顔を出した。
そんなtetsuの呼びかけに見ていた雑誌を置き、んーっ!と大きく背伸びをするhyde。
tetsuはその傍へと歩み寄り、
「hydeー、今日は歌詞間違わんとき」
「はいはい。」
「返事は一回で結構。・・・あ、でも昨日のラストは声良かったな。」
「ほんま?」
「今日も頑張りや」
そしてしなやかに流れる髪を撫でた後、ぽんぽんと小さく頭を叩いた。
「頭叩くな!」
すかさず言い返すhydeに対して笑い、また自分の仕事へと戻る。
相変わらず忙しい人だと、二人とも言わずと思っていることだろう。
そんなtetsuの背中を見送って、"ほらな"とでも言いたげにyukihiroのほうへと向き直るhyde。
一部始終を見ていたyukihiroは思わず声を立てて笑った。
ライヴ中、皆それぞれ自分のこなすべき事を楽しみながらも必死でやっている。
それはステージ上に立っていれば自然と伝わってくること。
そんな合間にふとtetsuのほうを見た時に、感じるのはリーダーとしての部分ともう一つ。
tetsuの見つめる先にはいつも特定の人が居る。
それは実際に目線が追うというものではなく、傍に居て感じたことだけれど。
目に見えるものだけではなくて、その人の全てを受け入れるように見ている。
実際にtetsuは、ちょっとした声の変化にも気づく。
それは”一緒に居た時間”ということだけでは計り知れない何かがあって。
いつだったかtetsuにhydeの存在について問うた時に、"大切だ"と彼は迷う風もなくさらりと答えた。
『hydeは俺を選んでくれたから』
その時に聞いた言葉は共にする時間が増えるにつれて、
そして二人の関わる様を見ていくにつれて、益々頷けるようになった。
そんないつかを思い出しながら皆が居る元へと向かう途中、
先ほど聞き逃した質問をhydeへともう一度投げかけた。
「hyde君て、tetsu君のこと好きだよね?」
その問いかけに足を止めてこっちを見たhydeは、さりげなくこう答えた。
「てっちゃんは、"俺"を見つけてくれたからね」
その笑顔に、まったくの偽りの無いことを知って。
前を歩く背中を見ながら、そんな二人の関係をやっぱり良いなあと思うのであった。
end.
◆COMMENT◆
1700HITの葉月さまへ。
リク内容は「ある程度距離感があって、でもお互いをちゃんと想ってる」
・・・リ、リクに添えているのだろうか(−−;
あれ?距離感は・・・?お互い想いあってる・・・?
葉月ちゃま、こんなのしか書けなくてごめんね。
カプはケンハイでもテツハイでもユキハイでも良いよ、と言ってくれていたのですが、
結局テツハイじゃん、みたいな。やっぱり私はテツハイっ子でした。
葉月ちゃま、こんな私だけれどまた背中を押してやって下さい。(笑)
17000HIT踏み踏み、そしてご報告ありがとう(^^*
そして葉月ちゃまも、また何か頂戴ねv(ちゃっかり)
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