◆「the sun where it was hungry」 TAKARA様より頂きました◆

「天使なあなたにワンコな俺」  (yasu×hyde)


どうせ微妙な顔をされるんは分かってるんや。
突然「好き」なんて言われても。
俺はあなたにとっては後輩で、もしかしたらペットみたいなもんかもしれん。
それでも、やっぱ言おうって思ってん。

だってホンマに好きやから。

出会って2年半、ずっとずっと言えなかった言葉をお願い、俺の勇気に免じて笑わずに聞いてやって。


「天使なあなたにワンコな俺」


「ハ、hydeさん、あの・・・その・・・。」
「どないしてん?」

久しぶりにhydeさんから食事に誘われ、今日こそ告白や!と意気込んできたものの、本人を目の前にすると、どうも気後れしてしまう。
そんな俺をお酒を飲みながらhydeさんは不思議そうに見ている。

「あ、あの・・・・・・・やっぱ、無理。」
「は?お前おかしいで、何かあったんなら言うてみい、相談くらいのったるから。」
「い、いえ、だ、大丈夫っすから。」
「?」

いつにも増して挙動不審になってしまった俺をhydeさんは半ば呆れながら見ている。

あーーー、俺何してんねん!

「そう言えば、今度ラルクのライヴやんねんけど、当然来るやろ?」
「え?あ、行ってええんすか?」
「お前らしいないやん、いっつも自分から見たい言うのに。」
「まぁ、たまには遠慮せなアカンかなとか・・・。」
「ハハ、らしくないって。」

お酒で少し上気した顔に満面の笑みを載せるhydeさんにいつものごとく目を奪われる。

俺にだけその笑顔を見せてほしい・・・そう思うのはきっと俺の我侭。

「全然、酒減ってへんやん。」
「元々飲めへんすもん、気にせんでください。Hydeさんは焼酎でええっすよね。」
「何かいっつも俺ばっか飲んで悪いな。お詫びってわけやないけど、これやるよ。」

そう言ってhydeさんが差し出したのは・・・・。

「彼女でも連れておいで。」
「か、彼女はいませんけど、嬉しいっす。ありがとうございます。」

ラルクのライヴの招待券を2枚・・・・もしかして、今日誘ってくれたんはこれを渡すため?

「彼女おらへんの?」
「え?」

突然hydeさんの表情が変わったような気がしたのは、きっと俺の勘違い。
でも・・・・・。

「yasuってもてるやろ?」
「モテへんすよ。」
「そうなん?じゃあ、俺にもチャンスあるかな?」
「え?」

少し潤んだような瞳で俺をジーっと見つめるその瞳に吸い寄せられそうになる。
天使や・・・って、え?い、今hydeさんなんて言うた??

「ハ、hydeさん?え?あ、あの・・・、今なんて・・・。」
「せやからぁ、俺でもyasuの恋人になるチャンスあるん?って聞いたんやけど?」

いつもより少し高い甘い声でまるで甘えるみたいに俺を上目で見るhydeさんにノックアウト。
し、信じられへん、ま、まさかこんな・・・・・・・・・・ら、ラッキーやん、俺。

「あ、当たり前っていうか、だ、大歓迎っすよ!!」
「ほんま?」
「は、はい!!」

幾らここが個室でも絶対外に聞こえてる。
その位俺は興奮して、hydeさんの言葉に返事を返した・・・・・・・・・・が、

「わははははは。」

え?hydeさん?何故に大笑いなんすか?
目の前で笑い転げるhydeさんの真意が分からず、ただ呆然としてしまう俺。

「あ、あの、hydeさん?」
「あっ、わりぃわりぃ。Yasuがメッチャマジに答えるから可笑しいて。」
「え?・・・・もしかして、冗談なんすか?」
「本気だった方がええんか?」

まだ笑い転げてるhydeさんの言葉にかなり凹まされた。
俺って可哀相かも・・・。
一瞬死んでもええって思うくらい幸せやったのに。

「や、yasu?」
「え?あ、ご、ごめんなさい・・・。」

Hydeさんは少し申し訳なかったかな?みたいな顔をして俺を見てくれる。
あかん・・・俺、泣きそう。

「ごめんなさい、俺、その・・・か、帰ります。」
「え?ちょ、や、yasuっ!!」

めっちゃ情けなさ過ぎて、居たたまれなくなった俺はhydeさんの呼ぶのも聞かず、店を飛び出してしまった。

外に出ると、余りの寒さに体が強張った。
持ってきていたジャケットを羽織、トボトボと宛てもなく歩いた。

あかん、マジに泣く、俺。
そう思った途端、目頭が熱くなって、涙が溢れだしてきた。
涙で前が見えなくて、動けなくなった俺は近くにあったベンチに腰を下ろし、そっと顔を伏せた。
まだ、街は賑やかな時間で行きかうカップルも多くて、見ていられなかった。

俺だって、ホンマはhydeさんとあんな風に肩を寄せ合って歩きたいのに・・・・。
一瞬でも夢が見れたんやからええやん、そう思う気持ちもあんねん。
ちょっと考えれば冗談やって分かりそうなものを、何本気にしてんねん、自分。
自分に自分で突っ込みを入れながら、必死に浮上しようとするけど、よっぽど堪えてるらしい、全く涙は止まってくれない。

「yasu。」
「え?」

不意に呼ばれて顔を上げると、そこには綺麗な天使が少し寒そうに立っていた。
追いかけてきてくれたん?

「ごめん。」
「え、あ、いえ、俺が勝手に勘違いしてもうただけやから・・・・・・謝らんといて下さい。余計虚しくなるから・・・。」
「yasuは俺のこと好きなん?」

突然核心をつかれ、固まってしまった。
そう言えば俺、泣いてるの見られてもうたんや・・・・うわぁ、何かメッチャ情けない。

「答えてや。」

今までとは全然違う真剣なhydeさんの表情にドキドキ胸が高鳴る。
どうして、そんなこと聞くんすか?
また俺をからかうん?

「そんなん言うたらhydeさん困るでしょ?」
「そんな言葉が聞きたいんちゃうで。」
「え?」
「男やろ!はっきり言えや。」

Hydeさんは少し怒ったように俺を見下ろした。
でも、その真意は全く分からない。
さっきあんな風に大笑いしたくせに、今更・・・・。

「もういいよ・・・。」
「ハ、hydeさん?」
「これ、忘れてた。彼女いいひんならメンバーでも連れておいで。」

Hydeさんは俺にチケットを渡し、寂しそうに小さく笑って踵を返した。

Hydeさん・・・・俺・・・

「hydeさんが好きです!!お、俺と付き合って下さい!」

気付いた時には帰ろうとするhydeさんの腕を掴んで、半ば叫ぶように告白をしていた。
ここが街中だったなんてことも俺には関係なくて・・・。
必死やった。
そんな俺を見つめるhydeさんの瞳はホンマに綺麗で、優しくて、やっぱり大好きやって思った。

「ホンマに俺でええん?」
「は、hydeさん?」
「せやから、後悔せえへんのか?って聞いてるんやけど。」
「あ、あの・・・また冗談とかって・・・。」
「アホ、二回も同じことするか!・・・あれは・・・yasuがハッキリせえへんから。」
「え?」

Hydeさんは少し照れたような顔をプイっと横に向けた。
し、信じてええん?

「俺、後悔なんかせえへんです、hydeさんが俺のこと見てくれるんなら。」
「yasu・・・。」
「せやから、その・・・笑ってもらえませんか?」

俺の言葉にhydeさんは、本当に綺麗な可愛い笑顔を見せてくれた。
その笑顔はふわふわしてて、俺を幸せな気分にしてくれる、まるで天使のようだった。

「あっ、雪・・・。」

Hydeさんの笑顔に神様まで照れたのか、まだ11月や言うのに真っ白な結晶がふわふわと落ちてきた。
それを嬉しそうに見上げるhydeさんが本当に可愛くて・・・・。

「hydeさん、俺、本気っすから。」
「うん。」

小さく、でもハッキリと頷いてくれたhydeさんの表情はやっぱり天使の笑顔やった。





 end.


・・・・・・・・・・・・・・・・◆COMMENT◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

TAKARA様から誕生日祝いとしていただきました。
もーーーー2人とも可愛いんですけどーーーvvv(何w
yasuが弄ばれれば弄ばれる程、楽しくなってしまう自分v
しかもそんな風にyasuを弄んでおきながらも、ちゃんと最期hyさん可愛いしーvv
なんだこの可愛い子ちゃんズはーーー!!!
犯罪だ・・・犯罪だろ!!!(うるさいw
いいなぁ、私TAKARAさんの描くこの2人がえらい大好きです!!
ええ、そりゃあもうy並みのウザさで大好きですvvw
ああ、自分どこまでTAKARAさんのヤスハイ好きなんだーー!!?
と、叫びたいぐらい頂いてワッショイしておりました。w
TAKARAさん、本当に有難うございました!



2006.11.19



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