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◆「the sun where it was hungry」 TAKARA様より頂きました◆
「恋かも」 (yasu×hyde)
hydeさんに誘われ、飲みに行ったまでは良かった。
hydeさんと向かい合わせで飲める(まぁ俺はウーロン茶やけど)のはファンとしては最高な気分。
少し酔っているhydeさんはご機嫌で、いつも以上に綺麗。
男じゃなければ確実に口説いているところや。
「あのぉ、hydeさんですよね。」
「そうやけど?」
「ファンなんです、もしご迷惑でなければ歌聞かせて貰えませんか?友人が誕生日なんで。」
二人の時間を邪魔するように、隣のグループの一人がhydeさんに話し掛けて来た。
迷惑じゃない訳ないやん!
「いいですよ。」
え?
Hydeさんは酔ってご機嫌になっているのか、その申し出をあっさりと了解。
この人凄い。
日本一と言われるロックバンドのヴォーカリストがカラオケで自分の曲歌ってまうやなんて・・・。
どこまで度量が大きいねん。
俺の唖然としている顔をスルーして、ラウンジのステージに立ち自分の歌を熱唱するhydeさん。
その様子を俺は関心しながら見詰めた。
隣のグループは嬉しそうにその歌を聴き、ノリノリ状態だ。
確かにノリたくなってくる。
Hydeさんの凄いところや思う・・・・どんなステージでも場をかっさらって行けるなんて。
そんな事を思いながら、歌うhydeさんを見ていると曲が終わり、ステージを降りようとするhydeさんと目が合った。
「じゃぁ、次は赤丸急上昇中のジャンヌダルクのyasuが歌います。」
「はぁ?」
流れて来た曲は「月光花」・・・・オイオイ。
Hydeさんはニッコリと笑い俺にマイクを渡した。
マジっすか?あなた酔ってますね・・・・。
こんな所で何も敢えて「月光花」って・・・って言うより、それ以外俺らの曲認識してへんやろ!
「ほら、イントロ終わるで。」
「えーー。」
「えーじゃない、俺の命令聞け!yasu!」
尻込みしている俺に渇を入れるようにhydeさんは言い放った。
もう行くしかない状態の俺は泣きそうになりながら、簡易的なステージに上がる。
さすがに「月光花」はラウンジの客も知っているのだろう、ちゃんと聞いてくれて最後には大きな拍手を貰った。
「さすがやな、yasu上手い。」
「hydeさーん、勘弁して下さいよーー。」
歌い終わり俺は恥ずかしさで顔が真っ赤になっているのが自分でも分かった。
そんな俺に追い打ちを掛けるようにhydeさんはニコニコと言うよりニヤニヤしながら歌を褒めてくれた。
こんなとこで歌った歌を褒められても・・・・。
そう思いながらも、やっぱり尊敬するヴォーカリストに褒められるのは嬉しかった。
「yasuはいい子やなぁ~。」
「hydeさん俺からかって楽しいですか?」
「からかってへんって、俺お前の歌好きやから歌って欲しかってん、俺も歌ったんやし。」
「だからって・・・。」
「ったく、グジグジ五月蠅いで、yasu。・・・・・・まぁ、不意を突いたのは悪かった。お詫びに何でも言う事きいたるから、機嫌なおし。」
「え?」
ぐずってる俺にhydeさんは仕方ないなぁ、なんて顔をしている。
その顔は別段不機嫌になっているわけでもなく、どことなく楽しそうやった。
『何でも言うこときいたる』って・・・マジ??
「何して欲しい?」
「え?あのぉ・・・今から考えますから時間下さい。」
思わず必死にそう訴えた俺をhydeさんは面白そうに笑って見ていた。
だって・・・hydeさんが俺のお願い聞いてくれる言うねんもん、悩まん訳ないやん。
「じゃあ、帰るまでに考えとけよ。」
「は、はい。」
ラウンジを出たのはあれから1時間位して。
Hydeさんと他愛ない話しをしながらも俺は頭の中で必死にお願いを考えていた。
して貰いたい事は沢山ある。
『俺だけのために歌って欲しい』とか『一緒にライヴしたい。』とか『俺の曲に歌詞を書いて下さい。』とか。
「これからどうする?」
「え?」
「yasu、明日オフやって言うてたろ?」
「はい。Hydeさんもっすよね。」
「うん。・・・まだ早いし、俺の仕事部屋ででも飲み直す?yasu全然飲んでへんし。」
は、hydeさんの仕事部屋?
行きたい。
「はい、是非。」
「じゃあ、そうしよ。」
hydeさんはご機嫌な笑顔を見せて、丁度来たタクシーを止めた。
まさか、hydeさんの部屋に招待して貰えるなんて。
今日ほど歌やってて良かったと思った日はないかも。
「で、決めた?」
「え?」
「俺にして欲しい事。」
hydeさんの部屋のリビングで酒を飲んでいると、クスクスと笑いながらhydeさんが問いかけて来た。
実はまだ決め兼ねてる。
「もう少し時間下さい。」
「一体どんなお願いされるんやろ?怖いなぁ。」
さほど怖いと思っていない様子のhydeさん。
酔って、いつも以上に目が垂れてて兎に角可愛い。
そんな可愛い顔で、少し舌足らずな感じで言葉を口にするhydeさんを見ていると変な気分になってしまう。
これまでも何度もそう思った事はある。
Gacktさんやないけど、何でこの人女やないねん!って。
「どうしたん?ボーっとして。酔ってもうた?」
「え?・・・わぁっ。」
突然俺の目の前にhydeさんの綺麗な可愛い顔があって驚いた俺は思わず座っていたソファの背もたれまで後ずさってしまった。
「失礼やなぁ、お前。」
「誰でも驚きますよ、hydeさんみたいな綺麗な顔が目の前に突然現れたら。」
「何?キスでもしてまいそうになったんか?」
hydeさんの言葉にギョッとしてしまった。
少なからず図星に近かったから。
そんな俺をhydeさんはクスクス笑いながら見て、俺の横に腰掛けまたその綺麗な顔を俺に近づける。
こ、この人って・・・もしかして・・・悪魔?
やばい、ドンドン動悸が速くなって行く。
「は、hydeさん・・か、からかわんといて下さいよ。」
「からかってへんで。・・・で、お願いは?」
あかん・・・『キスしたい。』
思わず口に出そうになった言葉を飲み込む。
そんな事言ったらhydeさんに変態や思われてまうやんけ!
「ま、まだ決めてません!!」
「ったく、焦れったいヤツやなぁ。じゃあ俺が決めたる。」
「はぁぁぁ?」
「yasu、目瞑れ!」
hydeさんの命令口調に思わず瞳を閉じてしまった。
何で俺のお願いをhydeさんが決めるんや?そんな疑問は次の瞬間消え去った。
温かなものが俺の唇に当たった。
へ?
思考回路が働いている時にはすぐに分かる事が、分からなくなる。
恐る恐る瞳を開けると、目の前どころか俺の顔にぴったりとくっついたhydeさんの顔。
近過ぎてハッキリ見えないけど、間違いはない。
ど、どういう事や?
お、俺今hydeさんとキスしてる??
驚きすぎているのか、俺は体が強ばって動けないでいた。
どの位経ったのか、徐々に口づけは深くなり口の中にアルコールの味が漂って来た。
その理由がhydeさんの舌が俺の舌に絡まって来ているからと分かったのは随分経ってから。
酔ってる?酔ってるよ、この人絶対酔ってる!
そう分かっていても突き放す事が出来ない程、俺の鼓動は早く、体は硬直していた。
「ごちそうさま。」
長い長い口づけをhydeさんは解き、ペロッと真っ赤な舌を悪戯に出し一言。
・・・・やばい。
俺の心に危険警報が鳴り響いた。
この人は男や!見えへんでも男なんや!そう心で念じるもドキドキと五月蠅い鼓動は収まってはくれなかった。
「yasu、大丈夫か?」
「・・・・」
「yasu?」
未だに固まっている俺をhydeさんは少し心配気に見詰めた。
その瞳はキスをしたからなのか、ちょっと上気していて妙に色っぽくて・・・。
ホンマに俺やばい・・・。
今凄い事を考えてもうた。
「yasu?もしかして怒った?」
「え?あ、い、いえ・・・。でも・・何でキスなんて・・・。」
俺の問いにhydeさんは少し考えて、「yasuがキスして欲しそうな顔してたから。」なんて天然な答えを返して来た。
俺、そんな物欲しそうな顔してたんか?
で、でも幾らそうやからって、普通するか?
「あ、お、俺帰ります。」
「え?」
「怒ったとかやないですから。」
俺は慌ててそう言いhydeさんの仕事部屋のマンションから逃げ出した。
玄関を出る時、hydeさんが慌てたように俺の名を呼んだけど、こんな状況で普通に会話になんかなれへんから・・・。
どうやって自分の部屋に帰り着いたのかちょっと記憶が怪しい。
ボーっとリビングのソファに座り、さっきの状況を確認するとまた鼓動が早まった。
自分の唇をゆっくり指でなぞる。
さっき確かにこの唇にhydeさんの唇が触れていた。
「柔らかかったなぁ・・・。」
不意に口から出た独り言に焦ってしまう。
何考えてんねん!
キス位幾らでもしてるやんか!
そう思ってみたところで、変な気持ちがなくなる訳やない。
あかん・・・・俺、hydeさんに恋してもうた。
キスされた位で単純やな・・・。
LLLLL
不意に鳴った着メル音にドキリとしてしまい、慌てて携帯をジーンズのポケットから取りだした。
『yasu、ちゃんと家に帰ってるか?
さっきは悪かった。反省してるからメール下さい。』
短いhydeさんからのメールに少し寂しくなった。
反省・・・か。
冗談って言われてるようなモンやな。
『さっき家着きました。すみません、急に帰ってもうて。
大丈夫っす、驚いて恥ずかしいなっただけっすから。
また、飲みに誘って下さい。』
メールを打ち、送信。
恥ずかしかっただけやない、キスの先の事まで考えてしまった事に居たたまれなくなったんや。
まぁ、そんな事言えるわけないけど。
「はぁぁ。」
携帯を握りしめながら、大きな溜息を付くと、また携帯の着メル音が鳴った。
『ホンマに怒ってへん?』
hydeさんにしては弱気なメールに凄く申し訳ない気分になった。
やっぱメールで怒ってませんって言うても心配させるだけやろうな・・。
少し緊張しながら、俺はhydeさんの番号に電話を掛けた。
『もしもし。Yasu?』
すぐに電話に出てくれたhydeさん、何故かそんな事が嬉しくて・・・。
「さっきはホンマすみません。」
『俺こそゴメン・・・。』
「あ、あの・・・謝らんといて下さい。俺、イヤやなかったから。」
『え?』
「へ、変な意味やないっすから。」
イヤイヤ充分変やん!
自分の言葉に自分で突っ込みを入れる。
そんな事言うたら絶対変に思われる・・・。
『良かったぁ~。』
え?
『キモイとか思われたんかと思って心配やってん!でも、ホンマ悪かったな。酔っぱらいのしたことやって流してな。』
「hydeさん?」
『yasuのして欲しい事はちゃんと聞いたるから、また飲みに行こうな。』
「あ・・・は、はい。」
hydeさんの余りに軽い口調に頷くしかなかった・・・。
やっぱ、この人天然な上に・・・・悪魔や・・・。
肩を落とす俺を余所にhydeさんは『じゃあ、おやすみ~』とご機嫌な声と共に電話を切った。
「はぁぁぁぁぁ・・・。」
盛大な溜息しか出えへん。
別に何を期待していた訳やない、でも少しは意識してくれてもいいんやないか?なんて考えても罰は当たらないような気がすんねんけど?
何か少し悔しい。
そう思いながら、俺はソファにバタンと仰向けで寝ころんだ。
「ホンマ、どうしてくれんねん!好きになってもうたのに。」
口に出すと余計リアル。
でも、もう気持ちに嘘を付ける状況にない。
目を瞑っても目の前にはhydeさんの綺麗な顔しか浮かんでこない。
「あーーーーーっ!」
まるで奇声を発するように叫んでみても何の効力もなく悶々とするばかり。
こんな事ならあのまま押し倒してしまうんやった!
え?
自分の心の声に驚く。
出来るはずないやん、そんな大それた事・・・。
『して欲しい事はちゃんと聞いたるから』
不意にhydeさんの言葉が蘇る。
今となっては、俺のお願いは一つだけ。
「hydeさんと付き合いたい・・・。」
・・・ありえへん・・・言えるわけないそのお願いに突っ込みを入れ、そのままふて腐れながら眠りについた。
end.
・・・・・・・・・・・・・・・・◆COMMENT◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
TAKARA様宅で24000hit踏ませてもらいリクさせていただきました!!
オリスタネタも含みつつ、相変わらず報われきってないyasuさんが素敵ww
天使な一面も見せつつ子悪魔(てゆか天使の面した悪魔か?/笑)なhyちゃんがえらい可愛いです。
それを天然でやってるから凄くタチ悪いよねvうん素敵(笑)
もうどこまでもyasuくんを振り回してやってください。
そしてyasuさんはどこまでもhyちゃんに振り回されて下さい。
いや、しかし、TAKARAさんのヤスハイほんとに大好物です。
こんな私めのリクに応えてくれて有難うございますー!!!
これから先も読み返してニヤニヤさせていただきますのでww
またキリ番踏み踏み頑張りまーす!!
TAKARAさん、素敵小説本当に有難うございましたー!!!
2006.05.04