ニ人っきりで七つのシチュ    お題提供→chilly

01.エレベーター  (Gackt×hyde)


「hyde、おくるよ」

がっちゃんに久しぶりに逢った夜。
一緒に御飯を食べて、それでも話は尽きなくて、がっちゃんの部屋へと戻りまたしばらく話し込んでいた。
それでも明日は昼から仕事が入っているから、今日は帰るね、というとがっちゃんは送ると言ってくれた。
少しでも長く一緒に居たかったから、俺も快くその申し出を受けた。

部屋を出て階下へと降りるエレベーターに二人で乗り込む。
そんなに狭い訳でもないけれど、密閉された空間に二人きり。
そんなシチュエーションになぜかいつもよりも早く刻む鼓動。

ぴったりと寄り添うように立つがっちゃんの温もりを服越しに感じて、顔が熱くなる。
だけどがっちゃんはいつもの平然とした顔。
さりげなく抱き寄せるように腰に回された腕にドキドキしてしまう。
それを気づかれるのが恥ずかしくて、俺はがっちゃんの顔を見ずにひとつずつ降りてくるランプを見つめていた。

「hyde」
「えっ」

呼ばれてがっちゃんのほうを向けば、がっちゃんは軽くキスをした。

「は!?、なっ...!!!」

慌てる俺にがっちゃんは小さくウィンクをして

「顔、紅いよ」

絶句する俺を見て、クスクスと笑い出すがっちゃん。
その全てを見透かしたような態度が悔しくなって。

「む〜・・・がっちゃん!」

未だ肩を震わせてクスクスやっているがっちゃんに、えいっとばかりに抱きついてやった。
今度はがっちゃんが慌てる番...って思っていたのに。

「hydeって、ほんっとうに可愛いね」

にっこりと笑ったがっちゃんは少しも動じず、逆にぎゅーっと抱きしめかえしてきた。
自分から仕掛けたにも関わらず、今度もまた俺が慌てる番。

「っ〜…放っ…」

抵抗をしている間にも、やがて目的の階に着いたことを知らせるポーンという音がして扉が開く。
けれどがっちゃんはエレベーターから降りる様子などまったく見せず、抱きしめる腕も話してくれない。

「が、がっちゃん?」

誰かに見られないか気が気じゃない俺とは反対にニコニコと笑みを浮かべたままのがっちゃん。

「やっぱり今日は僕のうちにお泊りにしようね」
「は!?」
「大丈夫、明日ちゃんとスタジオまで送ってあげるから」

俺の抗議など気に留めずにがっちゃんはにっこりと笑ってボタンを押した。

扉が閉じると同時に振ってきた接吻。
それを甘んじて受けながら、また階を上がってゆくランプを横目に”まあいいか”と愛しい人に身を委ねるのだった。


 end.


・・・・・・・・・・・・・・・・◆COMMENT◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あまりにも更新が無い状態だったので・・・(^^;
短くてもいいからちゃんとアップをして行こうと、お題小説を始めました。
初はガクハイです。
エレベーターって知らない人とだと気まずかったりするけど、好き同志だったらきっとラヴラヴなんじゃないかと(笑)
この二人ならここぞとばかりにがっちゃんはセクハラしまくるだろうと(笑)
もっと色々書きたかったのですが、今回は軽めに(笑)
無駄に近づくがっちゃんにちょっとドキドキするhyさんを書いてみました。
最近あんまりガクハイを書けていなかったのですが、まだまだガクハイ書きたい病は健在です。
良かったら感想聞かせてやってくださいませ。


2006.01.15
Heavenly Feathers 管理人




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